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お彼岸の由来と歴史


  お彼岸の由来と歴史


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 私は、お彼岸には、墓参りをして、ぼたもち(おはぎ)を食べていました。
 この「彼岸」は、仏教の世界の言葉なのですが、小さい頃、その意味など考えたこともありませんでした。


 ◆お彼岸とは?

 煩悩や欲望に満ちた私たちの住む世界のことを、仏教の世界では「此岸(しがん)」、 こちら側の岸と呼ぶそうです。
 つまり「この世」です。
 一方、「彼岸」は、「この世」にたいして向こう岸(浄土)を意味する言葉です。
 仏教の世界では、彼岸は、亡くなったご先祖さまが住む世界、理想の地ということに なります。

 お彼岸は、春秋二回あり、春のお彼岸は、春分の日をはさんで前後3日間(全7日間)。
 秋も同じく、秋分の日をはさんで前後三日間がお彼岸となります。
 そして、春分の日と秋分の日は、お彼岸の期間の丁度真ん中の日であることから、「彼岸の中日」と呼ばれます。


 ◆お彼岸の歴史

 春分の日と秋分の日は、太陽が真東から昇り、真西に沈むのため、西に沈んでいく太陽 に礼拝して、極楽浄土に思い
 をはせたのが彼岸の始まりだそうです。
 この風習も中国から伝わったもので、彼岸(極楽浄土)を頭に描き浄土に生まれ変われることを願ったものです(念仏)。

 仏教はもともと大陸から伝わったもので、お彼岸の行事も中国から伝わりましたが、いつの間にか法要を営み、先祖をま
 つる行事へと変化していきました。
 現在のお彼岸の行事は、他のどの仏教国にもなく、日本独特のものだと言われています。

 お彼岸の季節は、一年の中でも過ごしやすい時期であることから、この一週間は、ご先祖様のいらっしゃる彼岸(極楽浄
 土)に意識を向け、仏教の修行に励もう、という日本独自の仏道行事に変化していったようです。

 日本後紀によると、日本で初めて彼岸会が行われたのは、806年(大同1年)。
 この彼岸会では、崇道天皇のために諸国の国分寺の僧が七日間、金剛般若経を読んだ、とされているそうです。


   ━ ちょっとマニアックな話 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

     お彼岸の七日間には、それぞれ意味があるそうです。
     解釈は宗派などにより多少異なるようですが、概ね以下のようです。

       一日目「布施」 人に尽くす
       二日目「持戒」 戒めを守って生きる
       三日目「忍辱」 悲哀や辛苦に耐える
       四日目     中日で感謝の日
       五日目「精進」 生業への精進 
       六日目「禅定」 落ち着いて自分を見つめる
       七日目「智慧」 気高い心の維持

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 ◆お供え物

 昔から、お彼岸には墓参りをする風習があります。お供え物は、地方によって違いはあるようですが、ぼたもち餅(おはぎ)
 団子、海苔巻き、いなり寿司など。
 もちろん、家族でも食べるようです。


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 【編集後記】

  日本で彼岸に供え物として作られるのが「ぼたもち」。私が生まれ育った広島では、「おはぎ」呼んでいました。これらは、
  彼岸の頃に咲く牡丹(春)と萩(秋)に由来すると言われています。

  私はその「おはぎ」が大好きです。とくに、表面にきな粉をまぶしたおはぎには目がありません。
  現在「おはぎ」は、どこにでも売っているので、好きなときに食べていますが、今年のお彼岸には、亡くなったご先祖さま
  のことを思い出しながら食べる所存です。
 
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